導電性MCナイロンの特性と用途|選定で失敗しないための完全ガイド

導電性MCナイロンは、摩耗耐性と導電性を両立できるエンジニアリングプラスチックで、電子機器部品や精密機械部品に広く使用されます。この記事では、導電性MCナイロンの特性・用途・加工ポイントを実務視点で体系的に解説しています。

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目次

導電性MCナイロンとは|基本構造と分類

MCナイロン(モディファイドナイロン)は、通常のナイロン樹脂に比べて耐摩耗性、耐荷重性、寸法安定性に優れています。導電性タイプはカーボンや金属粉を配合し、静電気防止や放電用途に適しています。

MCナイロンとPOMとの物性差については、「POMとMCナイロンの特性比較」に関して解説で詳しく解説しています。

導電性MCナイロンの主要な特性

機械的特性

導電性MCナイロンは引張強さ・曲げ強さ・衝撃強さのバランスに優れるのが特徴です。摩耗耐性の高さからギアやスライド部品にも使用されます。

項目 代表値
引張強さ 70〜85MPa
曲げ強さ 90〜110MPa
弾性率 2.5〜3.2GPa
摩耗係数 低〜中

導電性・静電特性

カーボンや導電性フィラーの配合により、導電性MCナイロンは体積抵抗率10^3〜10^6Ω·cm程度を実現します。静電気放電や電子機器のアース部品に最適です。

寸法安定性・耐水性

吸水率は一般ナイロンより低く、温湿度変化による寸法変化が抑えられています。精密部品の設計において重要な特性です。

導電性MCナイロンの用途

  • 電子機器の導電部品・放電部品
  • 精密ギア・スライドブッシュ
  • 摩耗負荷のある機械構造部品
  • 静電気防止が必要な搬送部品

導電性MCナイロンの加工特性

MCナイロンは切削性が良好ですが、導電性添加剤により若干の摩耗が発生する場合があります。旋盤やマシニング加工では、工具材質や切削速度の調整が重要です。

  • 推奨切削速度:80〜200m/min
  • 工具材質:超硬またはコーティング工具
  • 仕上げ代:0.2mm以下推奨

導電性MCナイロン選定で失敗しやすいポイント

  • 導電性が必要ない箇所でコスト高のグレードを選定
  • 摩耗負荷や温度環境を考慮せずに使用
  • 吸水率や寸法変化を考慮せずに精密部品に使用

改質グレードと用途別の選定

  • 高摩耗グレード:ギアやスライドブッシュ向け
  • 高導電性グレード:静電気防止部品向け
  • 耐熱グレード:高温環境部品向け

よくある質問


導電性MCナイロンは高い耐摩耗性・優れた寸法安定性・導電性を兼ね備え、電子機器や精密部品に使用されます。材料特性の詳細については、POMとMCナイロンの特性比較に関して解説で詳しく解説しています。また、導電性MCナイロンの物性について、詳しくはこちらの記事で解説しています


電子機器の導電部品や放電部品、精密ギア、摩耗負荷のある構造部品、静電気防止が必要な搬送部品などに適しています。


導電性MCナイロンは切削性が良好ですが、導電性添加剤により摩耗が発生する場合があります。旋盤・マシニング加工では、工具材質や切削速度の調整が重要です。

まとめ|導電性MCナイロンは「特性×用途×加工」で選定する

  • 高導電性が必要 → 導電性改質グレード
  • 摩耗耐性重視 → 高摩耗グレード
  • 寸法安定性重視 → 標準MCナイロン

導電性MCナイロンの特性・用途・加工ポイントを正しく理解することが、電子機器や精密機械部品の設計・製造での成功とトラブル防止に直結します。

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